種と土と野菜の学校 石井ピュアファーム通信vol.40 2021年12月25日配信号
「種と土と野菜の学校 石井ピュアファーム」の会員向けメルマガ通信から抜粋したものを掲載しています。
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今年も多くの方との出会いがあり、安心安全な野菜への理解が急速に深まったように感じます。
ほんとうの安心安全な法則は極めてシンプルです。難しく複雑なことばかり学ばされ続けてきた人間にとってシンプルなことほど難しいのかもしれません。
プラスしてプラスし続けて人工的に何かを作ってきた時代から、すべてを削ぎ落した結果本来の姿が現れる時代へ。
来年はさらに加速していくのではないでしょうか。
ことしも大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いします。
(事務局 李)
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【 無肥料栽培 ― 年納めの作業 ― 】
今年最後のメルマガです。
無肥料栽培12月の作業は、まず草は伸びないので除草作業は考えなくてもよいでしょう。この時期やるべきことは畑管理と来年の作付け計画を立てることです。
畑を借りて1年作業してみて、いろいろとわかってきたこと、例えば水管理があります。水の道を掘り直したり、新たに掘ったりするのも今の時期に出来る大切な作業です。
水の道は深さ、幅、共に30cmの側溝を掘って水の流れる方向を導いて行きます。
寒さ到来に備えるための作業は、作物がまだ5cm以下の成長であれば、ビニールトンネルをして成長を促す方法があります。
ビニールトンネルは、両端をしっかりと土を掛けて暖を取れるようにします。
但し、冬でも急に暖かくなって気温が異常に高くなると生育障害が起きるので気をつけましょう。
5cm以上あれば、霜や雪による霜焼けや凍るのを防ぐために不燃布を掛けます。
不燃布は全体をピンと張るよりも、両端だけをピンと張って、真ん中は成長を妨げないようにふんわりと張ります。
また、この時期は、1年間の作付けについて整理をする時期です。
具体的にはこの1年で栽培した作物の成長具合を顧みます。どこに植えたどの野菜が良くてどの野菜が悪かったのか?
その結果を考えた上で、来春は何を植えるのか?種は何を用意すれば良いのか決めていきます。
種選びは自分が好きな野菜を作るのは良いですが、変わった珍しい野菜ばかり作るのではなく、販売も考えて、調理しやすかったり食べやすい一般的な野菜を選択する事も必要です。
他の人が作らない珍しい野菜の方が売れると思うかもしれませんが、そういった野菜は一部のレストランの方が好みますが、販売できる量は少量になります。
珍しい作物を主観作物にするにはリスクを伴いますので注意してください。
種の購入準備と不足していた機械や道具の修理や購入準備が出来るのも今の時期です。
無肥料栽培一年目は、畑に何が合うのか分からないので、手当たり次第思いつくまま種を蒔いて土の状態を確かめます。
この時にアブラナ科やキク科など違う種類を蒔いて様子をみます。
2年目は1年目に培った種情報を考慮して、生育の良かった野菜を中心にどの種を蒔くか決めて行きます。そして、できるだけ自家採取して土に合った種にしていきます。
この時期に主観作物を決めることです。何を主に作る農家になるのか。決めたら、その作物は自家採取していき種を多く採っていきます。
3年目になると、ようやく畑と土に合った野菜をより厳選して収量を上げていけるように連作していきます。
それを毎年整理しながら、連作と自家採取を繰り返して行きます。
このように無肥料栽培では、通常10年かかると一般的に言われる土作りは全く必要ありません。
交雑しない方法できちんと自家採取をしながら種と土が合った作物を栽培していけば短期間で収量を上げることができるのです。
〈出荷情報〉
ジャガイモ、サツマイモ、水菜、葉大根、ミニ人参、カブ、二十日ダイコン、博多白菜、カツオ菜などです。
〈種蒔き情報〉
今は、畑の準備の時間です。2月から種蒔きができるように畑の準備をします。
暖かければ1月でも蒔ける種は、小松菜、ほうれん草、ふだん草、水菜、カブ、二十日ダイコンがあります。
(石井)
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