石井ピュアファーム通信vol.36(抜粋転載)

種と土と野菜の学校 石井ピュアファーム通信vol.36 2021年8月25日配信号 

「種と土と野菜の学校 石井ピュアファーム」の会員向けメルマガ通信から抜粋したものを掲載しています。

 

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 8月は雨がよく降りました。浸水被害、土砂崩れで大きな被害も起こり、更に異常気象が確実に拡大しているようです。各地で畑の被害も増大し、野菜も高騰しているというニュースも耳にしました。

今後は台風シーズンに入ります。気を引き締めて身を守る対策をしっかりとりましょう。

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ー大雨の後の畑作業ー

お盆の時期の大雨は今までにないほどでした。

被害を受けた方やお亡くなりになった方もいらっしゃることを知り、心が痛みます。ご冥福をお祈り申し上げます。

今年の梅雨はあっという間に終わったのかと思いきや、夏もあっという間に終わったような状況となっています。

この異常気象の中で野菜たちも急激な気温の変化についていけずに生理障害が起こり、立ち枯れが起きたり根腐れになったりと成長に不具合が起きています。

 

最近は日本全体が大雨により観測史上最大の降雨量になっている所もあります。このように大量の雨が降った後の畑作業は、その後の管理状態の仕方によっては作物に強いダメージを与えてしまいます。

一般農家はと言いますと、雨の後の病害虫対策で大量の農薬を散布します。

 

雨で作業ができない中でもどんどん伸びてくる草!草!草!

それでも畑に入れず草原になるのを見守るしかありません。

 

何度も申し上げていますが、あえて再度書きます。

雨が降った後、畑まわりをするのはよいですが、畑の中に入ることは絶対にしないでください。

大量の雨の後は、土の中の水分が満ち溢れている状態なので、土の中の水が抜けて土が落ち着くまで暫くかかります。

落ち着く前に畑に足を踏み入れてしまうと土を固めてしまい、せっかく出来ている団粒構造を壊してしまいます。

また、踏み固めるだけでなく、根を傷めたり、踏まれたことによるストレスにより枯れたり病気の発生など、その後成長できなくて終わってしまうこともあります。

ただし、畑まわりで離れた所から畑の状況を確認することは大切です。

大量の雨が何処に流れて行ったのか、何処に溜まっているのか?水管理について確認することは大切です。でも、畑の中まで入ることは絶対にしないで下さい。我慢してください!

これも何度も申し上げてますが、無肥料栽培では自家採種と管理作業が全てだといっても過言ではありません。

今回の作は大雨によりダメだったとしても土に与えるストレスを軽減させることは不可欠です。

何年もかけて草や作物で団粒構造を作ってきたのに、慌てて草刈りしなければと畑の畝間まで入ってしまうと土を壊してしまい堅い層が出来てしまいます。



農業では、作物にいつまでも執着を持っていては行けません。諦めることや割り切ることも重要です。

むしろ長い目で見てどうすることが畑の土に良いのか?

だから次の作物に期待します。そうしないと次の作の準備も遅れてしまいズルズルと出来なくなってしまいます。

ほんとうに苦しんでいるのは作物自身です。固定種においては種として子孫を残せなかったことが、途中でダメになることが!作物にとってどれほど悔やまれることでしょう!

今作がダメならいつまでもその状態を晒さないで見切って、次回に期待することができるのが農業です。

一次産業の強みは、無から有を生じさせることができるという事です。

作物自身がどうしたいか?何とか成長してくれたけど小さい作物であった、としても、種を残したいと思っているのが固定種です。

小さくても種になります。作物の思いを最大限に活かして作業を行うのも無肥料栽培の特徴です。


 秋まきの野菜の準備 ー

夏の雨の後の作業は、秋野菜の準備です。

草刈りばかりに気を取られているとどんどん作付けが遅れます。草は高がりにしてでも早く終わらせて、少しずつでも秋作の準備をしましょう。

玉ねぎや人参、ネギやキャベツ、白菜など8月後半でも種まきが出来ます。

雨の多い今の時期には、道具の整備や機械の点検はもちろんですが、種の準備をしてください。

以前にも話しましたが、種は紙袋に入れて冷蔵庫に入れておけば多少の発芽率は落ちても12年は持たせることが出来ます。

今の種は全てがゲノム編集に変わってしまい、固定種が手に入らなくなるということがあるかも知れません。

もし固定種が市場から無くなったとしても自分で採種をしていれば安心です。

今のうちに自家採取しながら少しずつ種を確保しましょう。

〈収穫出荷情報〉

ジャガイモ、カボチャ、キュウリ、エンサイ、牛蒡、ツルムラサキ、モロヘイヤ、落花生、レモングラスなど

〈種まき情報〉

キャベツ、人参、山東菜、白菜、大根など。

(石井)
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石井ピュアファーム農業研修生、卒業生をご紹介します。お近くの方、ご興味がある方は、ぜひ連絡して繋がってください。

1年間学ぶ農業研修生

新恵 竜二(しんえ りゅうじ)

・糟屋郡粕屋町

・令和212月 就農:令和21

・メールアドレス shin-e7216@ezweb.ne.jp

現在無肥料栽培野菜を販売している店舗 2店舗

( ネイチャーファームMARK )

開催名:小さな雑貨屋 FUK BASE    
場所:糟屋郡粕屋町甲仲原2-23-22
日時:月曜日9:0015:00

連絡先:Instagram tiisanazakkaya.fukbase  mail konishimiyuki524@gmail.com

概要:毎週月曜日に販売してます。 9:00開店で完売まで(野菜の販売は月曜日のみ) P有り

その他、営業時間の変更や店舗の営業項目の詳細等はインスタグラムかメールにてご確認ください。

( ネイチャーファーム MARK ) 

開催名:つきとたいよう    

場所:福岡市南区大楠2-17-3井谷ビル1F103

日時:木曜日110018:00

連絡先:Instagram taniku.wa.miyabi

概要:毎週木曜日に販売してます。11:00開店で完売までなし 徒歩2分にスSSーパーマーケット有り

   その他、営業日時の変更や店舗の営業項目の詳細等はインスタグラムにてご確認ください。

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